歯の酸蝕症
2017年1月24日
こんにちは。
歯科医師の村田です。
今回のタイトル『歯の酸蝕症』
・・・?となる方も多いと思いますが
これは虫歯ではないのに「酸」によって歯が溶かされてしまう というものです。
原因はさまざまありますが、
①仕事で強い酸を日常的に触れる人(メッキ工場やワインのソムリエなど)
②逆流性食道炎や摂食障害などによる持続的な嘔吐のある人
③酸性飲料や酸性の食べ物(酢の物、みかんなど)を習慣的に摂取する人
今回は③に関して詳しく説明したいと思います。
酸性の飲料ですぐに思い浮かぶのはコーラやサイダーなどの炭酸飲料ですよね?
炭酸飲料をずっと飲んでいると歯が溶けていくのはなんとなくイメージできると思います。
しかし酸性の飲料は他にもあります。
次の表でよく飲む飲料を確認してください。
「エナメル質臨界pH」というのは歯が溶け出すpHのことです。
この表の5.5より左の飲料は歯を溶かすリスクがあるということです。
スポーツドリンクやオレンジジュース、ワインなども酸性飲料で酸蝕症の原因になります。
酸蝕症になると歯の1番外側の硬い歯質(エナメル質)が溶け、虫歯や知覚過敏になるリスクが高まります。
予防方法は、、、
①酸性飲料、酸性の食べ物(酢の物、みかんなど)の過剰な摂取をやめる。
②ダラダラ飲み続けない。そして飲んだ後は水やお茶で流す。
特に、ペットボトルで飲むと、ちょっと飲んでふたをして、またちょっと飲む・・・
を繰り返すことが多いので、ダラダラ飲む原因の1つとなります。
コーラなどの酸性飲料をペットボトルで飲む習慣をつけないよう、気を付けましょう。
③よく噛み、唾液の分泌を促す。
唾液には溶けかけた歯質を元に戻す再石灰化作用があります。
です。
酸性の飲料、食べ物には美味しくスッとする物も多く、大人も子供もつい飲みすぎてしまいますが、
このような一面もあるので気を付けましょう!